ゲーセンで補導され校長先生にいただいたありがたい言葉

今週のお題「ゲームの思い出」

中学生のころ、今から40年ほど前になりますが、日本全国のゲームセンターや喫茶店等でインベーダーゲームが大流行となっていました。

ある日友達Kと二人で、当時は国鉄、の駅のゲームセンターに行ってインベーダーゲームやろうぜ、っていうことになり、私は千円札一枚だけだったと思いますが、ポケットに入れてワクワクしながら向かったのを覚えています。ただ、向かう前に複数の友人から、補導員がいるから気をつけたほうがいいそうだよ、って聞かされていたため多少不安な気持ちもありました。

ゲーセンに着くと、その場の熱気に、不安な気持ちもどこかへ行き、千円札を10枚の百円玉に両替し、右手に握りしめ、台が空くのを今か今かと待っていました。記憶では私が1回だけゲームをしたはずですが、連れのKは1回もゲームをすることなく補導員に連れていかれそうになっていました。事態ががわからなかった私はKに、どうしたの?って声を掛けたところ、補導員がもう一人現れ、君は彼の友達?って言われて、右手に私、左手にKとひと気の無い所に引き離され、質問を受けました。私もKもゲームセンターに行ったのは初めてではないにしろ、それに近いようなもので、今でいうヤンキー、当時でいう不良と呼ばれる人たちとは全く違う、平々凡々なしょぼい中学生でした。そういえば、私は当時生徒会の役員をしていたかも。補導員からの質問の内容を、はっきりとは覚えていないのですが、その時、忠告をしてくれた友人の一人がこんなことを言っていたのを思い出しました。名前を聞かれたら、よその中学校の名前で、偽名を言えばいいんだよって。とっさに他校の名前を言ったものの、びびってしまい、親や学校にしれたらどうなるんだぁーーーとパニクリ、結局名前は自分の名前を名乗りました。質問が終わり、すぐに帰れということになり、ゲーセンに着いたワクワク感はどこえやら、Kと二人とぼとぼと帰路につきました。途中、Kは、他校の〇〇って名乗ってやったわ。お前は?そう聞かれた私は、ごめん、全部普通に話した、と。Kは、え、えっ、と言葉を失いました。学校にバレるかなぁ。学校にバレたら、親に連絡されるのかなぁ。それだけが心配で、家に帰ったと記憶しています。

翌日、案の定、担任から呼び出され、呼び出された理由はわかっているな、と言われ、すぐ、校長室へ行けと言われました。

どんな叱られ方をするんだろうと、ドキドキしながらKと校長室へ。校長先生は、ニコニコしながら、まず、君の名前は、と。二人がクラス名と名前を言った後、校長先生は二人の眼を見てこうおっしゃいました。君たちは、人から名前を聞かれたら正々堂々と自分の名前を言えないのか。君は自分の名前を恥ずかしいと思っているのか。人に名前を言えないほど恥ずかしい行いをしていたのか。自分の名前を正々堂々と言える人間になりなさい、と。

今でも、はっきりと鮮明にこの時のことは覚えています。恥ずかしくて、本当に入る穴があったら入りたかったです。それ以来、私は、自分の名に恥じない生き方をしようと決めたのでした。

でも、今ほんとにそんな生き方できてるかなぁ?